2003年1月27日 衆-総務委員会
2003年1月30日 参-総務委員会
2003年2月21日 参-本会議
2003年2月26日 衆-経済産業委員会
2003年2月27日 衆-予算委員会第二分科会
2003年3月3日  衆-総務委員会


2003年1月27日 衆-総務委員会
○黄川田委員 さて、この三位一体にかかわる補助金改革については平成十五年度予算で腰を据えた議論をしたいと思いますけれども、最近、地元を回りますと、限られたパイの中で、補助金はもらわなければ損という意識はまだまだ強いわけでありますけれども、市町村合併問題等にも触発されまして、住民意識の高まりも、地方にあっても本当に日々問題意識を共有するような形になっておりまして、一見得に見える補助金の非効率あるいはコスト高に気づく自治体も現実にふえてきているところであります。
 さらに、国の関与を減らし、地方の権限を拡大するねらいで打ち出された補助金改革でありますけれども、中央官庁が地方への支配権を守ろうと抵抗する意識が強いこともありまして、最近、迷走しておるのではないかと思われるところであります。
 そこで、質問でありますけれども、去る一月二十日、全国都道府県総務部長会議も開催されたことでもありまして、この補助金改革に関する自治体意識の高揚を総務省はどうとらえているのか、そしてまた、どのように方向づけしていくのか、その考えをお聞かせいただきたいと思います。

○若松副大臣
 補助金改革に関する自治体意識の高揚についてのお尋ねでございますが、これにつきましては、歳入歳出両面にわたって地方の自立性を高める、こういう観点から、国庫補助負担金、交付税、税源移譲を含みます税源配分のあり方についての三位一体の改革をぜひとも進めなければいけないと考えております。
 特に国庫補助負担金の改革でございますが、この三位一体の改革の入り口とも考えておりまして、特にことしの六月をめどに工程表を出させていただくということで、ぜひとも「改革と展望」の期間中、いわゆる平成十八年度まででございますが、ここまでに数兆円規模の廃止、縮減を目指すために今努力をしているところでございます。
 総務省といたしましては、地方の自立に向けての大きな改革への道筋をつけるべく、改革案の取りまとめに向けて、今、積極的に取り組んでいるところでございまして、地方公共団体に対してもこの趣旨をしっかりと今説明をし、理解を得ているところでございます。
 そして、三位一体の改革に対しては、特に昨年十月八日の全国都道府県知事会議におきまして、全国知事会長の土屋知事から、小異を捨てて大同へという精神で支持、協力するという意見表明もいただいておりまして、また、平成十五年度の予算におきましては、いわゆる芽出しも出させていただいたところでありまして、ぜひともこの三位一体の工程表作成のために、民主党の先生方も御協力を、また自由党の先生方等、野党の先生方にも御協力いただければ大変幸いと存じます。

○根本副大臣 今委員おっしゃられましたように、今回の「改革と展望」二〇〇二年度改定では、中期的に財政収支を確実に改善していくために、民間需要主導の持続的成長を実現するための構造改革を加速するとしております。構造改革を加速することによって、経済成長を上げ、そして税収もふやす、こういうことでありますが、一方で歳出改革も加速することとしております。こうした取り組みによって、今委員おっしゃられたようなプライマリーバランスの赤字のGDP比、これは現状五%強程度でありますが、これから二〇〇七年度前後には半分程度に近づいていくものと見込んでおります。
 具体的には、先般の経済財政諮問会議に提出いたしました内閣府試算、この考え方でありますが、いろいろ種々の前提を置いて試算しておりますが、二〇〇七年度のプライマリーバランスの赤字のGDP比はマイナス二・九%、三角二・九%程度になるだろう。それで、委員の今お話でありましたが、そのうち国については三角の三・七%、つまり三・七%程度の赤字、地方については〇・八%の黒字と見込んでおります。

○若松副大臣 今、根本副大臣から内閣府の試算の説明があったところでございます。
 総務省といたしましても、この試算につきましては、経済成長率等さまざまな仮定を置いて行ったものでございまして、特に二〇〇七年、平成十九年度までにこの地方のプライマリーバランスの改善が見込まれるということで二つ認識しております。一つは、国と同様、歳入面において景気の回復に伴う税収の増加が期待されること。二点目として、歳出面におきましては、投資的経費を中心に計画的に抑制を図る、こういう前提が置かれていること。こういったことによりまして、この間に地方財源不足が縮小して、地方債の発行額の減少が見込まれる、こういったことのプライマリーバランスの改善を期待しているところでございます。

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2003年1月30日 参-総務委員会
○高嶋良充君 じゃ、市町村合併に絡んで地方交付税の問題についてお聞きをしますけれども、この新聞は十二月二十八日の読売の報道であります。市町村合併の促進を目的に、政府は小規模自治体への優遇措置廃止など地方交付税制度を見直す方向で検討に入ったと、こういう記事になっているんですけれども、この報道は事実でしょうか。

○副大臣(若松謙維君) 総務省におきましては、新聞報道の事実はございません。
 新聞報道によりますいわゆる段階補正の廃止ということでございますが、この段階補正は、いわゆる仕組みといたしまして小規模団体にあってはいわゆるスケールメリットの原理、これがキーでございまして、人口一人当たりの行政経費が当然、小規模団体は割高になると。こういうことから、一人当たりの経費の割増しを行うという趣旨で設けられたものでございまして、今その廃止は現実的でないということで考えておりません。

○高嶋良充君 ということは、市町村合併については以前から言っておられる自主的な合併推進だと、こういうことで軌道修正はされていないと、そういうふうに理解してよろしいですね。

○副大臣(若松謙維君) あくまでも市町村合併は自主的合併というスタンスは変えておりません。

○八田ひろ子君 交付税の理解がきちんとしていないんですよね。ただ、今の大臣のおっしゃるような答弁をテレビで言うと、国民は、ああそうか、やっぱり無駄遣いかというふうに受け取られかねないんですよ。
 私は、これはさっき局長が丁寧に説明をしてくださったように、地方で税収の少ないところは必要なものを引いてその分が交付税で来て、それは教育のお金だとか福祉のお金だとか、そういうのに使われてくる。私は皆さんのところに、これ、交付税そのものではございませんけれども、総務省が一番、地方交付税って何か分かるものありますかと聞きましたら、こういうのがいいですというもの。(資料を示す)これ、国民が買うと八百円もするんですね。中を見たんですが、よく分からないんですけれども、その中の一枚として、地方がどういう仕事をしているのかというので、さっき局長がお答えいただいた中身、いろいろな、民生費、学校はどうだとかそういうのが書いてあるのを、総務委員の皆さんはよく御承知だと思いますけれども、こういうこともやはり皆さん分からないというのが現実にあるわけですよ。
 さっき言われた箱物が大きいというのは、結局今言われていることは、自民党の利権政治、箱物造ってそこで利益を吸い上げるとか、そういうのが今マスコミでは問題になっていますけれども、こういう問題が交付税ではないんだということをしっかり皆さんにお伝えするような、そういう総務省のPRが必要だと思うんです。
 私は、交付税そのものは全国すべての自治体がやっている、乳幼児の医療費無料制度なんかも交付税措置すべきだと何度も大臣とやり取りしていますけれども、そういうのはまだ入れていないというので、こういう改善の余地はありますけれども、交付税制度というのは地方の財政の重要な財源なんだと。住民生活に密着した地方財政と地方交付税の役割、重要性、その仕組み、これが本当に国民に理解されていないというのが私はテレビを見た率直な感想で、私、二、三の皆さんにも聞いてみましたけれども、総務省の。そうしたら奥さんが見ていて、あなたってあんな仕事していたのって言われたというんです。だから、いやいや違うんだよというので、私は本当にすごい誤解を及ぼしているんじゃないかなと思うんです。
 だから、大臣、国民に分かりやすいPR。これですと、それは局長がお答えいただいたことも中に書いてあるんですけれども、これ、交付税をやっている地方の自治体の職員向けのパンフレットなんですよ。だから、そういうのではなくてきちんとPRすべきだと、こういうふうに思いますが、大臣、どうでしょう。

○副大臣(若松謙維君) 実は私も、地元の支持者からホームページに今朝入りまして、この二十七日の「タックル」ですか、何か随分私も悪者になっているような印象をその方が持たれました。
 実際に今、地方交付税、十五年度は十八兆ということですが、これをもってももう地方は財政不足で、十五兆円足りないということで地方債十五兆円という計画があるわけですね。ですから、それほど今厳しい財政の中で地方は頑張っているということを私どもはしっかりとPRしなくちゃいけないという認識は十分に持っております。
 そういう観点から例年作成しております地方財政白書とか又はビジュアル版、こういった、さらに総務省のホームページ等を通じて広報しているところでございますが、今、委員の御指摘のとおりに更に国民に分かりやすくPRをして、先ほどのようないわゆる誤解を与えるようなやっぱり番組にならないようにこちらもしっかり努力してまいる所存でございます。

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2003年2月21日 参-本会議
○山下栄一君 平成十三年度の報告の中で、会計検査院が初めて国の機関の内部監査体制について検査し、注目すべき問題提起を行っております。それによりますと、各省庁の会計監査体制の中で独立した監査機構を置いているのはわずかで、行政機関の内部監査は監査対象である予算担当課内の組織又は職員が担っているという、全く公正性に欠ける事態が明らかになっております。
 公正、厳正なる内部監査を担保するためには、例えば全省庁に大臣直轄の部局として予算担当から独立した専担組織を設置するとともに、会計監査の専門職員を育成し、その職員の全省庁横断的な人事交流による公正な監査体制を確立するなど、体制を抜本的に見直すべきと考えます。
 内閣においても、総務省の若松副大臣を座長とするリスクマネジメント・プロジェクトで内部監査体制の見直し、強化について検討が始まっておりますけれども、内部監査体制の強化について総理の見解を求めます。
 
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 山下議員にお答えいたします。
 内部監査体制の強化についてですが、国民に信頼され、より一層効果的かつ効率的な行政運営を推進していく観点から、行政の内部監査が的確に機能する体制を構築していくことが重要な課題であると認識しております。
 御指摘の会計検査院の問題提起や副大臣会議における若松総務副大臣を中心とするリスクマネジメント・プロジェクトの論点整理なども踏まえつつ、各府省において具体的な対応の在り方の検討を進めていくべきものと考えます。

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2003年2月26日 衆-経済産業委員会
○松野(頼)委員 これは、大体平成三年ぐらいから土地の値段というのは下がってきていますね。にもかかわらず、資料の3というのを見ていただきたいと思うんですが、この税収をずっと見ていくと、もう天才的に、だれが考えたのかわからないぐらいの計算式を用いて税収が下がらないようにしているんですよ。
 資料の4を見ていただくと、商業地、宅地ともに平成四年からこれだけ毎年毎年落ちているわけです。にもかかわらず、固定資産、保有税、財産税の価格が、財産の価格が下がっても税収が下がらない。これは増税ですね。伺いたいと思います。

○若松副大臣 固定資産税の総額の金額でございますが、結論から申しますと、平成十一年の固定資産税総額九兆二千四百三十七億をピークに減少しておりまして、十四年度が九兆九百二億、さらに十五年度は八兆七千二十億ということで、十四年度に比べて十五年度は約四千億弱の額が減少されるということで、決してふえているわけではございません。
 なぜ、そうなるかということでございますが、宅地に係る固定資産税の仕組みそのものですが、これは、平成九年度以降、課税の公平の観点から、負担水準、いわゆる評価額に対する課税標準額の割合の均衡化を図っておりまして、このような調整措置をそれ以来ずっと行っているところでございます。そういうことで、平成十五年度以降もこの措置を講ずるべく、今国会に地方税の一部改正案を提出させていただいております。
 そして、今回の、現行措置におきましても、負担水準の高い土地の税額は引き下げまたは据え置きになっておりまして、それが全国の約八割近くになっております。したがいまして、税額が緩やかに引き上げられているのは、いわゆる全国的にも二割程度でありまして、特に大都市圏ですと五%ということでかなり一部的になっておりまして、私どもとしては、税負担のばらつきを均衡化させる過程におきましては、課税の公平の観点からやむを得ないものと理解しておりまして、ぜひとも御理解のほどをよろしくお願いしたいと思います。

○松野(頼)委員 これだけ土地の値段が下がっていながら税収が上がっているという。ことしは少し下がるのかもしれませんけれども、実際に下落に比べて上がっている。
 なぜ上がっているかと調べていきますと、平成六年度に、要は、平成四年に自治事務次官が通達を全国の市町村に出しまして、評価額の評価の仕方を、今まで二、三割程度の評価だったものが、七割にしなさいということをやっているんですね。ですから、お配りをしました3と書いてある資料を見ていただきますと、平成六年から固定資産税の評価額がもう四倍に上がっているんですよ。資産課税ですから、資産の評価の値段を上げれば当然税収は上がってくるわけで、納税者の税額は上がってくるんです。
 この税額が上がることを、国会を通らない通達でやるということは、これは憲法八十四条の課税法律主義に僕は反しているんじゃないかと思うんですけれども、これは、副大臣、政府の所轄の副大臣としてどのようにお答えになるのか、お伺いしたいと思います。

○若松副大臣 この七割評価方法につきまして、国会で議論していない、租税法律主義に反するか、そういう御質問でありますが、この租税法律主義といいますのは、課税要件につきまして法律において定められなければならない、当然ではございますが、しかし、租税法におきましては、多分に専門的、技術的な事項が存在することになっておりまして、このような事情から、下位の法形式に委託することは許容される、このように私どもは法解釈をしているところでございます。
 よって、地方税法は、固定資産税の課税標準を適正な時価と想定して、これが第三百四十一条第五号に記載しているわけでありますが、これを具体的に求めるための固定資産の評価の基準及び実施の方法さらには手続、いわゆる固定資産の評価基準、この制定を総務大臣にゆだねて、これを告示している。これが第三百八十八条第一項という形で、私どもは、法律に基づいてしっかり今やらせていただいているということでございます。
 いずれにいたしましても、固定資産評価基準の内容につきましては、これは大変高度でかつ専門的な、技術的な性格を有していることと、その作成につきまして総務大臣に委任しているものでありまして、私どもといたしましては、租税法律主義に反するものではない、そのように理解しておりまして、かつ、平成十三年二月二日の大阪高裁判決におきましても認められているところでございます。

○松野(頼)委員 私も、大体裁判の判例から、過去の大臣の答弁を聞いています。
 これは、政治家として若松副大臣に僕は聞きたいんですよ。選挙で選ばれた政治家が、行政に入って監督なり行政の運営をするというその政治家が、その評価額、要は税額を決める金額が国会を通らなくてもいい、通達で税額を上げてもいいといってお答えになっている姿というのは、私は不思議でならないんですね。
 どうか政治家として、今副大臣がここで、僕もずっと調べてまいりました、この七割評価は、今まで法的には問題ないというふうに裁判所も後押しをしているんですけれども、ここは立法府ですから、副大臣が今、これはちょっとおかしい、課税の金額が上がることは国会の議会に戻すべきだということをここでおっしゃれば、流れが変わるんです。どうか政治家として、政治家としてですよ、税額の金額が上がることを役所から議会に戻すんだという立場で、もう一回答弁してください。

○若松副大臣 政治家としてお答えいたします。
 私個人としては、やはり固定資産税というのは、いわゆる市町村、住民に身近な、いわゆる行政の大変基幹的な税制だと思っております。
 そういう意味で、従来、御存じのように、かなり評価のばらつきがございました。それを、いわゆる七割ということで全国的に普遍化していこう、これは適切な改正ではないかと私は思いまして、そういった改正は、その都度その都度国会を通じて法律改正をして、かつ、先ほどの制度自体も、こうやって三百何十何条とか、いわゆる固定資産税法に基づいて手続を進めさせていただいておりまして、私は、それ自体がしっかりと、国会を無視しているわけでもございませんし、しっかり租税民主主義にのっとったやり方であると確信しております。

○松野(頼)委員 今回の地方税法の改正もここにありますけれども、固定資産税については、宅地に係る負担調整措置は、負担水準の均衡を図るために現行措置を引き続き講じること、これ一行なんですよ、一行。
 ことしは平成十五年の評価がえの年なんですね。この一行で、例えば国民が、自分の税額が平成六年の評価がえによってがくっと上がっているけれども、何ら訴える手だてがないんです、議会を通っていないですから。紙一枚の通達で、あなたの土地は幾らですよ、賦課課税ですからね、あなたの土地は幾らです、だからこれだけの税金を払いなさいといって、それに対して国民が対抗できるのは、固定資産評価委員会への不服審査請求だけなんですよ。それか、裁判に訴えるしかないんです。
 この民主主義のもとで課税法律主義というのは、勝手に国が自分の税額を上げないために、全部税金に関しては国会を通過させなさいという、民主主義のもとでの一番の取り決めであります。
 これは、学者の中でもそれぞれ議論があって、課税法律主義という議論をする方もたくさんいらっしゃるんですよ。税額が上がることが、僕ら国民の代表者である国会を通らずに、勝手に通達一枚で、今まで二百万だったものが三百万になってしまう。賦課課税ですから、申告納税ならまだいいですよ、賦課課税ですから、全くその説明を聞いても、後でこれはやりますけれども、固定資産の評価額の割り出し方だって、先ほど大臣がおっしゃったように、非常にテクニカルで複雑なやり方でやっているんです。これも課税要件明確主義違反だというふうに言う学者もいるんですよ。私もそう思います。
 一言で簡単にあなたの土地幾らですと言えないし、説明を聞いてもわからない。こういう複雑な税でありながら、国会を通らずにそのまま通達一枚で税額が変わるという、これをやはり、政治家が議会の課税権を役所に渡していいという話をされているようなもので、こんなばかげたことは民主主義のもとで私はないと思うんですが、それはいかがでしょうか。もう一回聞きます。

○若松副大臣 まず、御存じのように、地価とかいわゆる固定資産税の評価というのは、特に不動産鑑定士等もございますが、やはりかなり複雑な要素が絡んでの一つの価格形成になっているわけですね。それを、まず、いわゆる地価公示の観点からすれば、全国都市計画内で三万一千五百二十地点で評価している、さらに、自治体関係ですと、いわゆる実勢価格としての四十万地点、それを評価がえを定期的にしておりまして、それを私どもは、先ほど申し上げましたような法律に基づいた手続でやらせていただいている。
 かつ、今回の七割評価という制度でございますが、これにつきましても、平成五年度、平成七年度から九年度、さらに十二年度という形で、地方税法の一部を改正する法律案を国会に提出して、その上で手続としてやらせておりまして、私は、そういった実務から、かつ法的な手続から考えて、何ら問題はないと考えております。

○松野(頼)委員 これは本当に何ら問題ないと政治家の立場で、議会の課税権を役所にゆだねちゃっていいということをおっしゃっているようなものなんですよ。
 やはり、税額に関しては、今は税率は議会を通るけれども税額はいいんだという考え方で、資産課税で評価の方法を勝手に役所が変え始めたら、これは税額がどんどん変わるんですよ。固定資産税一・四と都市計画税〇・三というのは、この税率は変わっていません。ただ、税率は変わらなくても、価格の評価の仕方が変われば、それは税額が変わるんですよ。
 先ほどおっしゃいましたけれども、東京都の千代田区の物件で、三年間で三割以上、三二%下落したときの裁判の判例がありまして、それを飛び出した二%分は裁判所も違法だと言っているんです。これだけ地価下落時の中で、先ほどおっしゃった地方税法三四一の五号、適正な時価、固定資産税の評価は適正な時価を用いるというこの文言なんですけれども、これが本当に地価下落時、これだけおっこちている中で、三年に一度の評価をかえることで適正化と言えるか。どこが一体適正な時価なのかという議論に今度入らざるを得ないと思うんですね。
 ちょっと飛びますけれども、資料の五番、不動産鑑定士さんから僕がもらいました鑑定の表を見ていただきたいと思うんですけれども、これは決して、ランダムに、落ちたところだけ二枚拾ったわけじゃなくて、こういう例は市場の不動産屋さんに行けばたくさんあると思うんですが、路線価、この左側を見ていただきますと、百二十四万九千六百二十五円、左のカード、港区の土地ですけれども、これは、不動産鑑定士が百二十四万と査定をしているんですが、平成十二年度の路線価は百九十五万なんですね。路線価と実勢、要は公示価格の八割が路線価ですから、固定資産評価額は大体七掛けですからね。こうやって実際に路線価よりも低い値段で土地が売買されている例がたくさんあります。この間、僕も不動産屋へ行きましたけれども、土地は固定資産評価額で取引どうですか。もう公示価格の七掛け、固定資産評価額が実勢価格に今は東京じゃなっているんですよ。
 大体、どこの県も大都市の中心部は同じだと思いますけれども、それが、公示価格の七掛けの七掛け、約四九%が大体固定資産税の評価額、それに負担調整を加えているわけですが、この七掛けの七掛け、二回目の七掛けというのは三年間の下落分を大体見ているというふうに裁判所も言っているんですね。この三年間の下落分が二%飛び出した、三二%下落したものに関しての二%は、これは違法ですよという判決を出しているんです。
 ですから、こういう現状の中で、土地の適正な時価という、地方、三四一の五が、果たして今この状況の中で妥当なのかという問題もあるんです。その辺、この例を見ていかが思われますか、副大臣。

○若松副大臣 まず、この取引事例カード、これはどなたがおつくりになったか、ちょっと私も、きょう初めて見たので何とも言いかねるんですが、いずれにしても、委員の御質問は、いわゆる固定資産税の評価額が、七割評価、高いんじゃないか、こういった御質問に集約されると思うんです。
 それにつきましては、当然、私どもは地価公示価格の七割をめどということでやらせていただいておりますが、この地価公示価格は、御存じの専門家であります不動産鑑定士が、いわゆる現実の市場における取引事例、まさにこういうものですね、こういうものを参考にして、かつ、その中で、例えば売り急ぎとか買い急ぎという特殊な要素を含まない標準的な事例を適切に選択して行った鑑定評価に基づいているということで、なるべく特殊事例はしっかり省いて、標準的なものでやはり適正な価格を表示していこう、こういう努力をさせていただいているところであります。
 しかし、御存じのように、先ほど言いましたように全国四十四万カ所の評価地点、または個々の取引等ありますとかなりの量になりまして、私どもは、とにかく適正な評価額ということに全省を挙げて取り組んでいるところでございますが、さらにその場合に、いわゆる三年に一回ではなくて、地価が著しく下落したとかそういった場合には、それを、毎年地価下落に評価額を反映させる、そういった措置も講じているところでございます。
 したがいまして、この取引、ちょうどこの事例でございますが、先ほど申し上げましたような売り急ぎとかそういった特殊な要因があっての結果になるんではないかと思いますが、私どもは、大方、一般的には評価額が通常の取引価格は上回ることはない、このように考えておりまして、この七割評価自体というものをぜひとも今後とも維持させていただきたいと考えております。

○松野(頼)委員 いや、大臣、なかなか政治家として答えていただけないんですけれども、平成六年に七割評価を導入した年は、全国で二万二千件の不服審査請求が出ています。平成九年度、これも評価がえの年ですけれども、一万三千二百五十五の審査申し出が出ています。また十二年度、少し落ちついてきたんでしょう、五千六百。これは三年間で三回の評価がえで約四万件以上の全国で不服審査請求が出ているんですよ。
 まだまだ、お年寄りが一人で持っている土地とか、それだけの手続をとれない人たち、西川副大臣、うなずいていらっしゃって、前に固定資産税が同じように高いと言って質問されている議事録、私も読みましたけれども、毎年今度の評価がえは行くだろう行くだろうと思って私も見ているんですけれども、今回、十五年度がまた評価がえの年。本当は去年この質問をやりたかったんですが、今度も下がるだろうと思っていて、地方税法の改正の文言、今委員会に付託されていますけれども、これを見たら、これは一行で終わりなんですよ。
 平成六年の評価がえは、副大臣、増税なのか増税じゃないのか、イエスかノーかでちょっとこれ、答えてください。後でこれはずっと議事録で響いてきますから。

○若松副大臣 金額でいうと減です。先ほど申し上げましたように、十四年と十五年を比べて固定資産税は三千八百八十二億、予測ですけれども、減額になります。(松野(頼)委員「平成六年の評価がえのとき」と呼ぶ)平成六年ですか。平成六年とどちらを比較しますか。

○松野(頼)委員 平成四年に通達を出して、平成六年に評価がえをした、このことは、平成六年度の評価がえの持つ目的は増税ですか、違いますかということです。

○若松副大臣 まず、データ的なところを言いますと、平成五年度と比べまして平成六年度の固定資産税総額が七兆九千百七十八億ということで、前年に比べて三千九百六十一億増額になっております。これは、先ほど言いましたように、いわゆる七掛けという定着、さらには評価の見直しということが相まっての結果として、このときの増税になったということであります。
 それと、先ほど委員が申されました審査の申し出件数、これにつきましてですが、いわゆるこれをやり始めた、ちょうど、やる前の平成三年度、これは審査申し出件数が全国で六千六百三件あったんですが、確かに平成六年度は二万二千二百二十九件に増加しております。しかし、それ以降、平成九年度が一万三千二百五十五件、さらには平成十二年度五千六百十九件ということで、平成三年度よりも今は減っている状況でございまして、私どもは、従来の姿に、かなり定着してきたのかな、そのように考えておる次第でございます。

○松野(頼)委員 もう一回聞きます。平成六年の評価がえは、目的は増税だったんですか、増税じゃないんですかということを残したいんですよ。今までの答弁では負担の均衡化と言っているんですけれども、税収の計、税収を見ていると本当にもう天才的な数字で、地方税が、固定資産税の税収がきれいに上がっていくようになっているんですよ、数字を追っかけると。だから、この六年度の評価がえは、増税が目的だったのか、違うのかということをお答えください。

○若松副大臣 この七掛け評価の計算方法は、あくまでも私どもは、いわゆる固定資産税評価に際しての適正化という観点から行いまして、特に増税を具体的に目的としたものではございません。しかし、結果として増額したことは、もう事実として認めます。

○松野(頼)委員 そろそろ時間となってきたので、またあした、予算委員会の分科会でこの問題はずっとやりたいと思うんですけれども、では、最後に、副大臣、もう一回、課税権。課税権ですよ、は議会に戻すべきだと僕は思うんです。税額が上がるときには、必ず国会の決議を経てから上げるべきだと私は思うんですよ。勝手に通達一枚で税額が上がるということは、これは議会の課税権を役所に渡しちゃっているんですよ。それは、僕ら政治家がそれを擁護するというのはおかしな話ですよ、副大臣。
 これは、政治家の立場でそれは、とりあえず、少なくとも本会議場で採決をしないと税額の変更はできないと。これは、やはり憲法八十四条、これは国民の立場として絶対に守らないと、税金が上がることに対して国民は何にも口が出せなくなっちゃうんですよ。
 副大臣、この固定資産税だけの問題じゃないんですよ。通達で税額を上げるということを絶対にやめさせないと、これは大変なことになりますから、国会が、私たち国会議員が課税権を議会から役所に移すような話ですから、どうかもう一回、国会議員、政治家として答えてください。

○若松副大臣 そうおっしゃいますが、今増加のときを言っておりますが、実際に十四年から十五年のときに四千億弱減っているんですよ、固定資産税が。ですから、当然、先ほどの計算方式は、これは法律で固めていますから、ですから、法律に基づいて、実際に評価は実務でやっているわけですね、先ほどの法律に基づいて。結果として、それは増加するときもありましょうが、現実に最近は減っているんですね。
 その事実もぜひ見ていただいた上で、私は、現在の固定資産税のやり方というのは、いわゆる七割評価という定着、さらに全国的なばらつきのいわゆる是正、そういった観点から非常にいい形で進んでいるのではないかと思っておりまして、何ら問題点は私自身は感じておりませんし、それ以前に、総務省の立場からすれば、いかに地方の、いわゆる自治体の財源をどう確保していくか、これについて今、大変頭を悩ませているところでありまして、ぜひ経産省の大臣初め関係委員の皆さんの御理解もいただきたいと心から願う次第でございます。

○松野(頼)委員 どうもありがとうございました。また分科会でやります。
 ぜひ、最後に一言、大臣、こういう現状でありますから、やはり議会としての、課税権は絶対に議会に戻すんだということで、強い意思でぜひ、通達一枚で税額が上がるようなことはしないように、内閣の中で総理にもまた担当大臣にもぜひ強く申し入れていただくことをお願い申し上げまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。

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2003年2月27日 衆-予算委員会第二分科会
○松野(頼)分科員 次に、要は、地方税法の三百四十一条の五、固定資産税の価値を「適正な時価」とするという文言がございまして、やはり、財産課税ですから、財産の、資産の価値によって税率を掛けて、税率は変わらなくても価値の評価が変われば税率が変わってくるわけで、その「適正な時価」という文言、非常にこれはあいまいな文言なんですけれども、この「適正な時価」という文言の意味を、まずちょっと御説明いただけないでしょうか。

○若松副大臣 国際用語ですと、適正な価格というのは、いわゆるフェア・マーケット・バリューとかという表現がありますが、やはり、御存じのように、昨日も答弁いたしましたが、全国何万カ所による、または四十数万カ所というところでの実勢価格、基本的には、これが今おっしゃったような適正価格になろうかと私も考えております。

○松野(頼)分科員 僕らが裁判の判決なんか見ますと、大体、正常な状態で、公平なマーケットでの取引値というのが適正な時価の定義となっているわけです。今、こういう状態の中で地価が下落をしている。これは別に、何か天災があったり紛争状態だったりとかいう異常な状態じゃなく、今の取引値というのは適正な時価に当たると僕は思うんです。
 その適正な時価をまず三年ごとに評価するという、これはやはり、毎年毎年地価が下落、お配りした資料にも地価下落のパーセンテージが入っていますけれども、資料の4ですね、特に平成四年からは、商業地に至っては四%、七%、六%と結構大幅な下落を続けているんです。それを三年ごとに見直すというのは、やはりちょっとまずいんじゃないか。
 特に、その評価がえ、確かに、ここ近年は一年に一回やっているとおっしゃっていますけれども、一億七千筆の土地ですから、そこまで本当に各地方自治体の固定資産税の調査員が現場に行っているという話も余り聞きませんし、やはり、この見直しというのをかけていただいて、きちっと、地価が下落していけば少しでもいいからその税額が変わっていくような状態というのを考えていただきたい。これはお願いであります。
 今幾つか、東京都の千代田区で裁判の判例が出ましたけれども、三二%下落した二%分は、これはもう違法だと言って裁判所も出しているんです。三年間で三二%、要は、固定資産税の評価が、地価公示の七掛けのそのまた七掛けという二回目の七掛けの意味は、三年間の下落分を吸収しているというふうに言われているんですけれども、そこから飛び出した二%は違法だというふうにされているんですね。たまたまそれは裁判で争ったので、その方は裁判で争って、二%分は違法と勝訴しているんですけれども。
 ただ、実際に、やはり七掛けの評価にして、非常に実勢に近い。今、不動産屋さんへ行っても、土地の売買が、固定資産税評価額でどうですかという状況なんですよ。そこから七掛けですから、そうすると、三年間でその下落率を吸収してしまって飛び出す例がたくさんあるんです。ですから、その辺を含めましても、公示の七掛けというのはやはりちょっと行き過ぎなのかなという思いと、やはり適正な時価というのを、もう一度きちっと今の実勢に合わせて審査をしてもらいたいという思いがしますが、その辺、いかがでしょうか。

○若松副大臣 実は私も公認会計士ですので、アメリカとかイギリスの固定資産税を見させていただきました。実際、日本でのこの七掛けという制度、恐らく欧米では余りないと思います。基本的には、先ほど言いました適正価格、フェア・マーケット・バリューということで、現在、実勢的には、この七掛けというのがかなり実勢価格になっているというところに今価格が合っているということです。
 御存じのように、一物何価というのがございますが、そういった全体の土地の評価に対するそれぞれの税制のかかわりというのも、やはり常に総合的な見直しというか検討というのは続けなければいけない課題であると私は認識しております。

○松野(頼)分科員 今度の評価がえが平成十八年、そろそろ、来年ぐらいから作業が始まると思うんですけれども、次の評価がえではしっかりと、土地の値段が下がり、税額が下がるということをぜひお願いしたいと思います。特に外形標準課税、これから、一億円以上のは、今法案が審議されていますけれども、入るんです。
 これはちょっと補足で伺いますけれども、この外形は応益課税ですか、応能課税ですか。

○片山国務大臣 今の法人事業税は法人税的なんですよね。だからこれは応能です。だが、我々は、応益にすべきだと。こういうことなものですから、委員御承知のように、十六年度から、一億円超の法人について四分の一だけ、しかもそれは、資本を三分の一見ますから、三分の二は付加価値ですよね、簡単に言いますと。そういうことでございまして、しかし、全体としての法人事業税はまだ応能的だと私は思います。しかし、これは、全部外形標準になれば応益ですね、応益。

○松野(頼)分科員 応能と応益のプラスということであります。すると、固定は応益ですよね。すると、では応益が二つ並ぶということになるんでしょうか。

○片山国務大臣 我々は前から、国税は応能でも結構だけれども、地方税は応益だと。
 というのは、地方団体のサービスというのは、赤字であろうが黒字であろうが、例えば法人事業税でいえば、法人は、道路だとか港湾だとか、いろいろなサービスを受けますね、警察や消防や。それから従業員の方は、福祉や教育や、いろいろサービスを受けるので、だからそれは、広く薄く、少しでも負担してくれと。地方は、受益に応じて負担してもらう応益が地方税の性格にはふさわしい。しかし、全部というわけにはいきません。国の方は、やはり能力に応じて、稼いだ人がたくさん払う、稼がない人は払わない。そこで一種の所得のバランスをとる。所得再配分といいますか、資源再配分といいますか、そういう方が分担としてはいいのではないかというのが我々の考えであります。

○松野(頼)分科員 それで、今度は建物の固定資産税に入りたいと思うんです。
 建物の固定資産税の評価の割り出し方というのを僕はずっと調べてみました。非常に複雑なんですね。そこで今応益か応能かと聞いたんですけれども、応益課税であるわけですよ、固定資産税は。にもかかわらず、例えば、鉄骨が太いものとか、壁紙が上等なもの普通なものというランクで分かれている。もっと言うと、壁紙のクロスは柄があるか柄がないかによって点数が違うんですね。これは調べても、非常に、紙何枚もにわたって、わかりにくい、再建築評価法というのをとって割り出しているわけですけれども。
 今、建物の固定資産税が約三兆七千ぐらいあるんですかね。それで、土地がやはり三兆七千ぐらいで、大体、土地と建物が同じぐらいの配分なんです。土地の総資産というのが、国民経済計算年報というところが、バブルのときが二千四百兆だったのが今約千六百兆ぐらいという計算をしているんです。同じく、建物が五百兆ぐらいと計算しているんですね。そうすると、千五、六百兆と五百兆に対しての固定資産税の価格が、税収が大体同じなんですよ。これもちょっとやはり建物が重いんじゃないかなというふうに思うんですが、その辺いかがでしょうか。

○若松副大臣 建物の評価がえでございますが、土地の場合には可能な限り毎年ということで、これは三年に一回。実際に、御存じの、土地の場合には一本で価格ができますが、建物の場合にはかなり細かい、いわゆる部品の構成ということで、先ほど委員も御紹介のあったような、いわゆる再建築価格方式が採用されているということであります。
 これにつきましても、それぞれの取引事例によって大分高かったり安かったりということで、現実にはいろいろな例があるからこそ、私どもは、標準的なこの再建築価格方式、これを評価額として税率を掛けて金額とさせていただいております。ですから、この結果としての先ほどの三・七兆ということでありまして、私どもは、こういう方法が極めて適正で、かつ今後も維持させていただきたいと考えております。

○松野(頼)分科員 具体例で話すとわかりやすいんですが、資料の6をごらんください。これは港区の去年竣工したあるビルの形なんです。実際の契約書から抜粋をしてきた数字なんですが、鉄骨一トン当たり、東京都の主税局では二十五万七千六百三十円と査定をされたんですが、実際に買い取った価格というのは十五万二百三十七円。資料の6の下の方に鉄骨と書いてあるんですけれども。
 もう公認会計士の先生ならよくおわかりかと思うんですが、実際にこうやって今適正な時価という、去年契約して支払った契約書というのは、それこそ一番適正な時価だと思うんです。ただ、特に安く買いたたいたとかそういう状況があるので一概に言えないかもしれませんけれども、やはりこれだけ、二十五万と十五万の、固定資産評価額が二十五万で、実際に買った金額が十五万というのは、ちょっとこれは行き過ぎなんじゃないのかなという思いがするんですが、その辺についてお伺いしたいと思います。

○若松副大臣 この場合には、確かに一トン十五万円ということですが、これは値引きも入っているんですね。それをやると十八万ということで、先ほどの、二十五万とどうなのかと。
 これはやはり、実際の、いわゆる私どもの言う再建築価格、これと実際の取引の高い例、低い例、かなり幅があります。ですから、今そういう形で、二十五万に対して十五万という事例があるわけでありますが、これも一つの、やはりそういう経済実態の反映であろうかと思います。
 私ども、この再建築価格というのが極めて安定的な状況での評価と考えておりまして、委員の御指摘は事実としてありますが、しかし、私どもの現在の制度というのは、そういった制度に基づいて行っているということを御理解いただきたいと思います。

○松野(頼)分科員 そうおっしゃらずに、納税者としては、実際に税務当局が評価した金額が実際の価格より高いというのは、それはやはり納得できないと思うんですよ。この再建築価格は、ずっと、百年たっても残るように設定しているわけです。一回のことならまだいいですよ。ずっと、そのビルが建っている限り続くわけですよ。
 大体、国税の、例えば鉄筋コンクリートの法定償却は四十七年なんですけれども、固定資産税は六十五年で、それでもまだ二割はずっと残るというやり方をしているんです。そういう中で、買ったときの価格より税務当局の課税の標準が高いと、それにまた一・七がかかって、ずっと永遠に払い続けるかというのは、やはり納得が得られないと思うんですが、それはいかがでしょうか。

○若松副大臣 ですから、私も先ほど申し上げましたように、やはりいわゆる固定資産税の評価の仕方、これはある意味では永遠の課題なんですね。ですから、委員の指摘もごもっともだと思いますし、私どもとしては、限られたいわゆるマンパワーの中で適正価格というものをしっかり反映すべく努力しなければいけない、そのようにも考えておりますし、これからもしっかりやっていきたいと思います。
 その上で、今どうお考えかということはありますけれども、やはり非常に現実は難しいんですよね、それは御理解いただけると思うんですけれども。いずれにしても、私どもとしては、三年に一回、建物の見直し、これも本当に、さらに、全体的なデフレ傾向ですから、それをどうやってタイムリーに反映できるかどうか、やはりこれは継続的に検討していきたいと考えております。

○都築分科員 大いに勉強していただかなきゃいかぬのですが、もう時期は随分迫ってきておるわけでありまして、お考えをもっと大胆に実はやっていかないと今の時代を乗り切っていけなくなるんじゃないのかというふうな思いがしております。
 また、ちょっと、今の議論に戻る前に、今おっしゃっておられた、例えばドイツの例とかいろいろあるわけでございますけれども、外国で例えばそういった労働基本権を一般職員には認めておきながら、なぜ日本で認められないのか。先ほど言われた公務の特殊性とか全体の奉仕者としての性格とかそういったものは外国であろうが日本であろうが同じじゃないですか。だからこそILOは、共通の国際労働基準ということで、それは普遍的に実施してもらわないと困るんだ、こういうことを言っていると思うんですよね。だから、その点はもう一度お願いしたいと思います。

○若松副大臣 私の方から説明させていただきます。
 公務員制度でも、先進諸国といわゆる発展途上国と、やはりいろいろと、かなり制度的な違いもあろうかと思いますが、特に先進諸国の公務員の労働基本権につきまして御説明をさせていただきます。
 まず米国の連邦公務員ですが、ここは、給与につきましては団体協約締結権が認められておりません、さらにスト権も保障されていない、こういうお国柄でございます。ドイツの官吏の団体交渉権、さらにスト権はないという状況でありまして、フランスでは団体協約締結権が認められていないということで、各国少しずつ、やはり国の生い立ち、歴史的な経緯等で違うようになっておりまして、各国の事情を精査いたしますと本当にそれなりの幅広い制度にあるのかな、そういうことも私どもとしては認識しておりまして、その中で日本としてはどうするのか、先ほど大臣がお話ししたことになるわけでありますが、今後とも諸外国の動向等をしっかりと把握していきたいと考えております。

○北川分科員 これは今、番号を変えられるというふうに切り返されたんですけれども、番号は忘れるということがあると思うんですね。
 それで、住民票コードの入った住民票が欲しいと言われれば出さざるを得ないということのまたあいまいな部分になるんですけれども、これは、住民票コード通知書を民間で要求されても出してはいけないというのと同じように、住民票コード入りの住民票を民間に要求されたらだめだというようなことを市民や国民に伝えよう、そういうPRを含め、何らかの手だてをしようということは思っていらっしゃるんでしょうか。

○若松副大臣 住基ネットの第一次稼働が昨年の八月五日でありますが、前後して私どもは、新聞、全国紙等を含めて、座談会等も含めてかなりのPRをさせていただき、とにかく民間に対しては、住民票コードのいわゆる収集等はだめであると何度も言っておりますし、これはいろいろな機会にこれからも続けていこうと思っております。そういう意味で、今回のこの事故があったわけでありますが、さらに徹底はしなければいけない、そのための努力を今後引き続きするつもりでございます。

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2003年2月28日 衆-予算委員会第二分科会
○小沢(和)分科員 私は、そもそも並行在来線の第三セクター化は、初めから、どんなに無理をしても経営が成り立たない仕組みになっていると思うんです。特に問題だと思うのは、JRがもうかる路線を自分のところでおいしいとこどりをして、赤字部分を自治体に押しつけるというやり方をとっていることであります。
 例えば、九州新幹線鹿児島区間の開通に伴う並行在来線の扱いですが、乗客の多い西鹿児島―川内間はJRが手放さずに引き続き営業し、乗客が少ない、過疎化した川内―八代間だけ地元に引き渡すことになります。前者の区間は現在一日三十九本が運行されているのに対して、後者は二十五本と大きな開きがあります。こんな仕組みですから、自治体がどんな努力をしても、川内―八代間を三セク化するプランは赤字にならざるを得ない。
 そこで、大臣にお尋ねしたいんですが、九六年の政府・与党合意というのは、並行在来線の経営分離というのは、JRがもうかるところだけは手放さず、赤字の部分だけ自治体、三セクに押しつける、こういう内容だったんでしょうか。

○若松副大臣 今委員御質問の整備新幹線のいわゆる並行在来線の取り扱いでございますが、これは、新幹線の開業時にJRの経営から分離するというのが原則でございまして、その具体的分離区間につきましては、当該区間に係る新幹線の着工前に、新幹線沿線の地方公共団体とJRとが合意した上で確定されている、このような手続になっております。
 そこで、並行在来線のうちどの区間を地方公共団体が引き受けるかは、これは基本的には沿線地方公共団体の判断にゆだねるというところでございます。

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2003年3月3日 衆-総務委員会
○黄川田委員 自由党の黄川田徹であります。
 通告に従い、順次質問していきたいと思います。
 先ほどは、ずっと安住委員さんから三位一体論を話されましたので、私もまず、この三位一体改革への取り組みについてお尋ねいたしたいと思います。
 いずれ、今後の地方財政のあり方として最も重要なテーマは、国の関与を見直した上での税財源の移譲を実現すること、これが一番大事だと私も認識しております。そのために、昨年五月に大臣は、経済財政諮問会議にいわゆる片山プランを提出されました。そして、税源移譲の実施案として、所得税から住民税に三兆円、そしてまた消費税から地方消費税に二・五兆円、合計五・五兆円程度を国から地方へ移譲を図る、そういう考え方であったと思っております。
 この片山プランの発表がなされますと、小泉総理も今まで以上に地方財政の構造改革に前向きとなり、国庫補助負担金の廃止削減、そして税源の移譲、さらには地方交付税の見直し、いわゆる三位一体改革が第二弾の骨太方針に盛り込まれた、こういうふうに理解しております。
 しかしながら、昨今の動きを見ますと、どうも、国だけの財政の再建といいますか、そういう色が濃くなっているんじゃないか、私はそう思っておるわけなのであります。
 全国知事会もこれに危機感を深めまして、勉強会を開始するなど、さまざまその対応を図っておるわけであります。
 例えば、昨年十月、政府の地方分権改革推進会議は「事務・事業の在り方に関する意見」として最終報告をまとめました。しかしながら、税源の移譲には踏み込めずに、逆に地方の負担転嫁を盛り込んでおるのではないかと私には見えるわけなのであります。そして、地方六団体すべて、一斉に反対、反発しているわけであります。
 そこで、お尋ねいたします。
 大臣、地方分権改革推進会議のこの報告書、率直に言ってどのように感じておられますか。その感想をお聞かせいただきたいと思います。

○片山国務大臣 今言われましたように、去年の十月に意見が出たのですよ。それで、私も中を見まして、国の地方への関与の廃止縮減は、これはかなりヒアリングをされて、いい案をつくっていただいたと思っております。
 問題は、今黄川田委員言われましたように、国庫補助負担金の見直しの方ですよ。これが、個別の、この補助金はこうしろというのは書いておりますけれども、それがわずかなんです。それから、その他についても、やはり各省に検討してもらうためには、基本的な指針、考え方を出さにゃいかぬと思うのです。それがはっきりしていない。
 それからもう一つ、補助金をやめた場合の税源移譲がはっきり書いてないんです。私はこれは大変不備だと思いまして、西室さんという人が会長さんですか、あるいは会長代理の水口さん等に、そういうことの御意見は言わせてもらいました。
 国の関与の縮減の方は、私はこれは相当丁寧にやっていただいたと思うのですが、補助金の方が少し不足が、不備がある。そういう点が、特に、明確な税源移譲の提案がないことに地方は大変反発いたしました。御承知のとおりであります。

○黄川田委員 いずれ、報告書の副題には、「自主・自立の地域社会をめざして」、こううたっておるわけなのであります。しかしながら、つぶさに見ますと、やはり、分権のための改革というよりは、何か分権の骨抜き改革みたいな形に思えるわけなのであります。大臣お話しのとおり、補助金に関しては本当に小幅といいますか、削減も、具体的な税源移譲を何で盛り込めなかったのかと、こう思うわけなのです。多分、私の憶測でありますけれども、ひたすら自分たちの権限維持、それに努める各省庁の強い抵抗に分権会議も負けてしまったのかなと、そういう感想を私は持っているわけなのであります。
 また、官庁サイドも、言い方は悪いわけでありますけれども、まるでゲリラのような抵抗をしているようにも思われるわけなのであります。
 例えば、財務大臣の諮問機関である財政制度等審議会でありますけれども、ここで交付税の財源保障機能の廃止を建議しておるわけなのであります。私は、これに対しては理解に苦しむところもあります。そうしたことによって国、自治体、日本の全体の行政がうまく機能するのか、本当に私は疑問に思うわけであります。
 そこで、確認しておきたいわけでありますけれども、交付税の財源保障機能、これを廃止すべきという意見に対して、大臣の所見はいかがでしょうか。では、副大臣、お願いします。

○若松副大臣 お答えいたします。
 委員は、地方議員も経験されておりますので、地方が大変厳しい財政の中での運営を強いられているというのは、もう十分御理解されていると思います。
 当然、そのために、国といたしましては、法令基準とか国庫補助負担制度、これを通じて、全国的に一定の行政水準を確保するために、いろいろな関与をさせていただいているところでありまして、かつ、現実に、税収の面、また経済力の格差、大きな格差があるからこそ、総務省といたしましては、各地方団体が標準的な行政水準を維持するのに必要な財源保障、これを確保しつつ、かつ地方団体間における財政力格差を調整するいわゆる財源調整、これを仕組みとして地方交付税制度が設けられておりまして、この地方交付税の財源保障機能と財源調整機能は密接不可分の関係、このように理解しております。したがいまして、私どもは、地方交付税による財源調整と財源保障のうち、一方の機能だけを切り離して廃止するという考え方はとっておりません。
 いずれにいたしましても、地域間での財源の偏在がある一方で、国として地方団体に一定の行政水準の確保を要請している中におきましては、地方交付税を通じた財源保障は不可欠でありまして、現在の我が国における国と地方の関係のもとでは地方交付税の財源保障機能を廃止するという議論は現実的ではない、このように考えております。

○黄川田委員 私は副大臣と同感でありまして、財源の調整機能、そしてまたこれからの基礎的自治体のあり方、さまざま議論があるわけでありますけれども、やはりこの財源保障機能ともども大事だということを改めて認識しておきたいと思っております。
 さらに、関連してお尋ねいたします。
 先ほども議論があったところと重なるわけでありますけれども、最近、経済財政諮問会議が弱体化して、その基本的なあり方が問われているのではないかと私は思っております。
 そもそも、政府には多くの調査会や審議会がありまして、諮問会議はこれらを超えた基本的な事柄をもっと突っ込んで議論すべきではないかとの指摘もあるわけであります。私も全く同感でありまして、大臣も所信表明で挑戦と創造を掲げておりまして、新しい価値観に対応した国民の意識改革にかかわることなどを、総理自身がリーダーシップを発揮して案件を厳選し、そしてまた時間をかけて深く議論する場であってほしいと私は思っておるわけであります。
 そうした観点からすると、総理の提唱する三位一体改革についても結局議論が深まらなかったのではないか、こういう見方もあるわけなのであります。そこで、政府は今回の予算案で芽出しをしたというふうに主張しておりますけれども、内容を見る限り、言葉だけに終わっておるのではないかと思っておるわけなのであります。
 そこで、私も改めてお尋ねいたしますけれども、今回の義務教育国庫負担金の一般財源化に伴う措置等について、大臣自身これをどう評価されておるのでしょうか。そしてまた、引き続き見直し等をしていくのでしょうか。見直すとした場合、その方向性も含めて、見解を求めておきたいと思います。

○片山国務大臣 十五年度におきまして、今お話しのように、義務教育国庫負担金の一部の削減を行いました、二千三百億弱。これにつきましては、先ほども申し上げましたが、学級編制や教職員配置において、都道府県の自主性を大幅にふやす、こういうことが一つ。それから、二千三百億弱国庫負担金を削りましたけれども、それと同じ額を地方特例交付金と地方交付税で手当てをする。これは、こういう国庫補助負担金の整理合理化がかなりまとまりますと、何兆円単位に、そこで税源移譲、税制改正をやろう、こういうことで、我々としては、地方特例交付金や特別の地方交付税はそれまでのつなぎだ、こう考えております。
 そこで、義務教育の国庫負担金は三兆円あるんですから三兆一千億、これをどうするんだということですが、これも、先ほど申し上げましたように、教育改革の中で義務教育制度のあり方を位置づけまして、そういうこととの関連で一般財源化をしていこうと。だから、幾ら、どのくらいにするかは、これから議論して、夏までの三位一体の改革表に間に合えば入れていく、こういうことでございまして、もしそうなれば、幾ら、どうするかということの方向を出せば、それについて十八年度までの「改革と展望」の期間の間に実行していく、こういうふうに考えておりまして、義務教育のこの関係が、私は今後の国庫補助負担金の整理合理化と税源移譲の一つのこれがパターンになるんではなかろうかと。そういう意味で、私は、芽出しであり、第一歩だ、こういうふうに思っております。
 同じことを道路で少しやったんですよ。道路で九百三十億円。これは、御承知のように、自動車重量税の地方配分率を四分の一を三分の一にしまして、九百三十億円都道府県と市町村にもやって、そのかわり市町村の補助の細かいものはやめる、都道府県については、高速道路の直轄についての都道府県負担の財源にする、こういうことにいたしたわけであります。

○黄川田委員 率直に言って、義務教育費の国庫負担金の見直しに関しては、この程度の見直しでは地方の自主性の強化につながらない、むしろ負担の転嫁ではないか、そういう意見が多いということを改めて指摘しておきたいと思います。
 そこで、また再びこの三位一体改革でありますけれども、大臣は夏ごろまでにと言いますけれども、どうも改革実現に向けてのスピード感が感じられないわけであります。そしてまた、本来、分権のために始めた検討が、国の財政再建や、あるいはまた行革推進の手段にすりかわりはしないかとも私は心配しておるわけなのであります。例えば、分権改革推進会議の中間報告しかりでありまして、また今回の予算でも、国庫補助負担金自体は五千六百億円程度削減されているにもかかわらず、地方に財源措置されたものはその半分程度ではないか、こう思っておるわけであります。
 そこで、再度お伺いいたします。
 この三位一体改革について、その進展が遅いのではないでしょうか。そしてまた、国の財政再建といいますか、そういうふうなものに主としてかかわりを持って、変質しつつあるのではないでしょうか。また、三位一体改革の実現に向けて、大臣の気概なり、重ねてお尋ねいたします。

○若松副大臣 昨年五月に片山試案ということで、これは現職の閣僚が数兆円規模のいわゆる税源移譲等の改革を言うのは、大変な私は英断だと思います。ささやかながら私も副大臣、その試案を出させていただきまして、それが原案となってああいう形になったわけでありまして、六月の小泉総理のいわゆる基本方針二〇〇二、こういうことになったわけであります。
 この数兆円規模の税源移譲をどうやっていくのか、ここにつきましては、当然、何かを議論すると必ずその関係者のいわゆる従来の主張があるということで進まないということで、ある意味では大変厳しい中でありましたが、平成十五年度予算編成で先ほど大臣が申されたような芽出しがあったわけであります。
 もうことしの六月ですか、さらに今回のいわゆる税源移譲なり、国庫支出金、負担金なり、また交付税、いわゆる縮小、そういった三位一体はかなり全国に至りましていろいろなところで議論されておりまして、私は、そういう意味では理解は深まっておると思います。
 かつ、これから地方の時代だ、市町村合併も進んでいる、そういうことで、この六月までに、さらに見えるような形で、いずれにしても、この「改革と展望」は平成十八年度までに数兆円規模やっていこうということでありますので、その具体的な内容をぜひとも六月につくるべく総務省一体となって今頑張っているところでございます。

○黄川田委員 加えて、この三位一体改革でありますけれども、私は地方から来ていますのでそう思うのかもしれませんが、どうもこの議論自体が首都圏等の大都市の方々を中心に展開されておりまして、地方の現場の声が余り反映されていないのではないかと私は思うわけであります。
 大都市からはしばしば、地方はモラルハザードを起こしている、そういうふうな言われ方をするわけでありますけれども、現場感覚が欠如しているというふうな中で一般的にそうした評価を下すことが妥当なのか、私は疑問に感じております。しかも、その言われ方も、あたかも地方だけがモラルハザードを起こしているかのようなニュアンスで語られるということも、私は本当は耐えられないところなのであります。
 そこで、この三位一体改革に関してでありますけれども、健全な議論を展開するためにも、ひとつ提案を含めてお尋ねするわけでありますけれども、議論の中に、地方行財政改革に意欲を燃やす知事の意見も酌むなど、もっと地方の声、生の声を反映させるような、そういう制度改革、工夫が必要なのではないかと思っておりますけれども、これに対する見解はいかがでしょうか。

○片山国務大臣 黄川田委員言われるように、地方団体の意見を十分聞く必要があると思いますね。
 それで、今地方制度調査会というものでいろいろな議論をしておりますが、この中には地方六団体の代表が全部入っておりますから、そこで大いに言っていただく、こういうこともありますし、総務省、私のところにも、知事さんや市町村長さんから、当方はこう考えるという意見を口頭や文書で持ってこられる方もたくさんおられますので、そういうものをきちっと受け取ってまいりたい、こう思っております。
 地方だけがモラルハザードじゃないんですよ、それは。そういう一方的な地方批判については、私どももいろいろな場でそうじゃないということをはっきり言っておりますので、今後ともその点は、そういう方向でやってまいりたいと思っております。

○黄川田委員 そもそも、家計とかあるいは企業であれば到底成り立ち得ないような多額の赤字国債を垂れ流している国家財政が、地方財政を批判できるようなモラルある財政運営を行っているのか、そう私は思っておるわけなのであります。いずれ、一方的な悪者扱いをされるのは本当に釈然としないところがありますので、申し述べておきたいと思います。
 残り時間がありませんので、最後に、交付税特別会計についてちょっとお尋ねいたしたいと思います。
 交付税特別会計借入金の平成十五年度末の借入金残高は、四十八兆五千億円程度と見込まれております。もちろんこの中には、いわゆる国負担とされているものも含まれております。また、平成十五年度の交付税総額約十八兆七百億円のうち、交付税法の本則に基づく法定五税分とされているものが十兆六千億円程度で、約五五%にすぎないわけであります。さかのぼってみますと、平成七年、八年ごろは八〇%程度であったと考えますと、隔世の感がありまして、巨額の借金との印象を受けるわけであります。
 そこで質問でありますけれども、副大臣ですか、交付税特別会計借入金の償還計画はどうなっているんでしょうか。そしてまた、償還のめどは立っているんでしょうか。あわせてお尋ねいたします。

○若松副大臣 交付税特別会計借入金の平成十五年度末として、四十八・五兆円が予定されておりまして、そのうち国負担分に係る残高が十六・七兆円、そして地方負担分に係る残高が三十一・八兆円、こうなっております。
 交付税特別会計借入金の償還に当たりましては、法律に定める償還計画に従いまして、国負担分につきましては、平成三十年までの各年度において一般会計からの加算によりまして返済をする、地方負担分につきましては、平成三十八年度までの各年度におきまして将来の交付税原資の中から償還していく、このように予定しております。
 現在、大変厳しい地方財政の状況下におきましては、まずは、借入金依存から脱却するために、経済社会の構造改革の推進とあわせて経済の活性化も進めて、そして、地方税の、地方一般財源の収入増、これもしっかりやりながら、国、地方を通じる行財政の簡素効率化、これもしっかりあわせて進めながら、収支ギャップを縮小していくことが必要である、このように考えております。
 いずれにしても、この三位一体の改革というのはその中で大変重要な位置づけになりまして、このような議論を通しながら、財政基盤の充実強化をしっかり図っていきたいと考えております。
 
 
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